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プリント基板から見たプリント基板のための用語集について

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プリント基板から見たプリント基板のための用語集(そ)

  • 層間剥離
     プリントを構成する複数の層が硬化するなどして分離してしまうことで、破壊検査でチェックする。
     ◆もっとくわしく◆
     プリプレグの期限切れか、内層コアの表面処理によって起こるケースが多い。昔は黒化処理が熱に弱いことが原因で起きることもあったが、今はマルチボンドが多いので後者のものは減っている。最近は黒化処理よりマルチボンドが主流。
    英語表記 :Delamination

  • 層構成
     基板工場ごとに存在する標準的な基板製造のパターンのこと。
     ◆もっとくわしく◆
     基板の標準的な構成として、銅箔、めっき、レジスト、プリプレグなどの厚みがことなることがあり、この標準パターンを示すものが層構成である。特に、特性インピーダンスを考慮する場合には基板工場に合わせた制御をする必要があり、こうすることでインピーダンスの整合をより的確にとることができる。

  • 相互誘導
     一つのコイルに電流を流した時、その磁気が他のコイルの電流を誘発する現象
    英語表記 :Mutual induction

  • 走査
     テレビカメラなどで画像を多くの点もしくは線状に分解し、輝度・色相・色度などの映像の特徴を順番に電気信号に変換すること。
    英語表記 :Scanning

  • 相電圧
     三相交流における各相と大地の間の電圧。
    英語表記 :Phase voltage

  • 相転移
     固体の融解や液体の気化の様に物質の状態が変わること。
    英語表記 :Phase transition

  • 素子
     電子部品の別名。
    電気回路を構成する要素のこと。
    英語表記 :Element

  • ソフトエッチング
     プリント配線板の表面を祖化する化学研磨の一種で、多層板作成時のプリプレグと銅箔部分の接着力を高めるために行う。
     ◆もっとくわしく◆
     いわゆる表面粗化だが、通常2から3ミクロン程度エッチングする。エッチングとは、薬液の種類は異なり、種類はいろいろあるが、希硫酸(2から3%程度)に過酸化水素を加えたりして、薄いエッチング液を作るのが一般的である。ここに銅を微量に溶かすことでエッチング効果をコントロールすることが多い。因みに、通常の塩銅のエッチング液は、塩化第2銅に塩酸と過酸化水素水を加えた液である。エッチングをソフトにしている要因は、液の濃度である。濃くすれば、エッチング力は高まることとなる。硫酸+過酸化水素水を使うのは、コントロールが比較的容易なためであることが大きい。温度も重要な要素である。温度を上げると活性が上がり、エッチング量は増える。塩銅+塩酸+過酸化水素水は、薄めるとすぐエッチング能力が低くなってしまうが、この辺のコントロールをおろそかにすると、多くエッチングされ、不具合の一因となる。因みに、ソフトエッチングをやりすぎると断線などの不良に発展することもあることから時間や薬品濃度に十分に注意する必要がある。この工程では濃度調整等微妙なコントロールが求められるので、酸洗の装置よりもソフトエッチングの装置の方が高価。工程としては、積層工程時のハローレス処理や、OSP前の処理に必要である。OSPのアルキルイミダゾールは銅と結合する性質があるため、酸化した状態では本来の保護が成立しなくなる。

  • 粗面
     ざらざらした面。
    銅面を粗面として樹脂との強度を強くする。
    英語表記 :Rough surface

  • 反り
     プリント基板における両面の銅箔面積が異なることによる内部応力のバランスの消失や外部応力負荷により生じる歪みのこと。
     ◆もっとくわしく◆
     部品実装ができない不良である。一般的に板の厚さを超える反りは問題となるが、それ以外にも長さに対して%をかけたりすることもある。また、表面と裏面で計測が異なることもある。多層板積層時にはプレスによる熱加工が不十分なまま次の工程に進んだり、また基材の硬化が不十分であると発生することがある。そのため、基材については処理前に基材を焼くベーキングという処理を入れることが多い。
    英語表記 :Bow

  • ソルダーレジスト
     プリント基板のはんだをつけない部分にコーティングしてはんだブリッジによるショートを防止する樹脂層のこと。
     ◆もっとくわしく◆
     回路パターンの保護並びにはんだの効率的な利用を目的として回路パターンの上に形成する。通常緑色をしているが、青・白・黒色のものもある。LED等では光が反射する白いレジストが使われることも多い。レジストインクには使用条件が規定されており、条件が変わると色合い等が変わってしまうことがあるので同じインクを利用する場合でも注意が必要となる。色合いに関してはレジストの仕様条件だけでなく塗りの厚みや下地の銅箔部分の処理によっても変わる。
    レジスト形成に関してもゴミは天敵であるため、レジスト前にエアスプレーにて表面を浄化することが多い。一般的なソルダーレジストの工程としては、洗浄後スクリーン印刷をした後で70℃程度の温度で焼く20分間かけて仮乾燥させる。その後、フィルムを被せて露光し、現像することでパターンを生成する。
    英語表記 :Solder resist

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