基板ＦＡＱ ～なんかへんだぞこの基板～
- FPC基板のパッド部分が写真のように周囲の部分が周囲からしみだした接着剤に押されて小さくなってしまっている。
フレキシブル基板については、カバーレイというポリイミドのシートに圧着用の接着剤というボンディングシートが合わさったものを表面に入れ込んでいます。今回の場合、ボンディングシートの接着剤が、基板にカバーレイを圧着する工程でパッド部分にまでしみだしたことが原因です。しみだした原因としては、プレス段階で時間をかけてゆっくりと圧力をかけていたため、接着剤が流れ出してしまう要因を作り出すこととなりました。
圧着工程を変更させるのが最も近道です。例えば本事象の場合、３０ｋｇほどの圧力で８０分ほど圧着していたものを、１５０ｋｇ程度の圧力で１.５分圧着する工程に変更したところ同様の問題を解消することができています。ボンディングシートには接着剤がしみだすことがあるフロー型としみださないノンフロー型があり、ノンフロー型を利用することでも同様の問題を解消することも可能です。ノンフロー型は接着剤の染みだしはない一方で、接着強度についてはフロー型の方が強いという特徴もあるため、利用するカバーレイは条件によって変更することが多いです。
【事例060】FPC基板のパットが小さい
